中国人留学生に毎月18万円?SPRING制度の実態を徹底解説
中国人留学生への毎月18万円支援制度とは?
「中国人留学生が日本で毎月18万円もらっている!」
こんな情報を見て、驚いた方も多いのではないでしょうか?
実はこれ、文部科学省が推進する「SPRING(次世代研究者挑戦的研究プログラム)」という博士課程向けの支援制度によるものなんです。
このSPRING制度は、国籍を問わず、優秀な博士課程の学生に対して**月最大18万円(年間最大約290万円)**の生活支援費を給付する制度で、返済の必要がない給付型奨学金となっています。
この制度の目的は、以下の2つ:
日本の研究力強化 将来の研究人材の確保
注目すべき点は、この制度は「外国人限定」ではないということ。
実際に、日本人学生も多数受給しています。
ただし、SPRING採用者のうち約30%が中国人留学生であるという事実から、「なぜ中国人ばかり?」という疑問や批判がSNSで広まっているのも現状です。
日本人学生の奨学金制度とどう違う?
ここで気になるのが、「じゃあ日本人学生はどうなの?」という点。
実際、日本人の大学生や大学院生の多くは、「日本学生支援機構(JASSO)」などの貸与型奨学金を利用しています。
この貸与型は返済義務があるのが特徴で、無利子・有利子タイプがありますが、卒業後の負担は避けられません。
一方で、給付型の奨学金も存在しますが…
支給金額が少ない 対象者が限定的(低所得世帯・成績優秀者など) 博士課程以外ではほとんどが貸与型
という現実があるんです。
以下の表で、SPRINGと日本人学生向け奨学金の違いをまとめてみました👇
比較項目
SPRING制度(博士課程・外国人含む)
日本学生支援機構(主に学部)
支給額
月18万円(返済不要)
月数万円(返済必要)
支援形態
完全給付型
貸与型が中心
対象者
国籍不問(中国人比率高め)
主に日本人
支援の目的
研究力強化・若手研究者の育成
教育機会の平等・進学支援
つまり、支援形態そのものが違うために、表面的には「外国人優遇」に見えてしまうわけですね。
なぜ中国人留学生への支援が目立つのか?
「どうして中国人ばっかりが選ばれてるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
その理由は、日本政府が長年取り組んできた国際化政策にあります。
学術分野の国際競争力を高めたい 優秀な外国人人材を日本に呼び込みたい 将来的に日本社会で活躍してもらいたい
こうした背景から、SPRINGをはじめとする支援制度では、国籍で差別を設けていないんです。
「中国人だけが18万円をもらっている」「中国人に20万円支給されている」といった噂もありますが、これは誤解や誇張が多く含まれています。
SPRING制度は、
学力や研究テーマ 指導教員の推薦 書類審査・面接
といった厳格な審査を経て選ばれます。
つまり、制度の条件を満たした人なら、誰でも支給対象となるのです。
中国人留学生と技術流出のリスクとは?
ここで見逃せないのが、「技術流出」という問題です。
近年、日本国内でも中国人研究者や留学生による技術や研究成果の流出リスクが指摘されています。
とくに、
中国政府の「千人計画」などの国家的人材戦略 海外の大学で学んだ人材を中国に戻して技術力を強化 日本の研究機関から情報が漏れた事例
などがメディアでも報道され、注目を集めています。
こうした懸念を受けて、日本の大学や研究機関では次のようなリスク対策が進められています。
秘密保持契約(NDA)の導入 外国籍研究者の経歴確認の強化 機密データへのアクセス制限
つまり、制度そのものは公平でも、運用や管理の部分でリスク対策が必要だということです。
まとめ:18万円支給は「中国人優遇」ではなく研究投資
最後に大事なポイントをまとめます👇
SPRING制度は、日本の博士課程学生を対象とした返済不要の給付型支援制度です 中国人留学生が多いのは事実ですが、制度自体は国籍不問で公平な選考を行っています 一方、日本人学生は学部・修士で貸与型奨学金を利用するケースが多く、支援形態の違いが見られます 技術流出リスクは実際に存在し、大学側も対策を強化中 「中国人が優遇されている」というのは一部事実でもあり、同時に誤解も含まれているため、正しい制度理解が必要です