スターバックスとモンサントの「つながり」が話題になった理由
インターネット上では、「スターバックスはモンサントと関係している」「悪魔のコーヒーだ」などの話題を見たことがある人も多いのではないでしょうか。
実はこの話、2014年ごろにアメリカで起きたGMO(遺伝子組み換え食品)表示問題がきっかけで広まりました。
当時、アメリカのバーモント州で「遺伝子組み換え食品に表示を義務づける法律」が成立したのですが、モンサント社がこの条例に反対して訴訟を起こしたのです。
その流れで、ロックミュージシャンのニール・ヤング氏が「スターバックスはモンサントと手を組んでいる」と批判し、不買運動を呼びかけたことから、この噂が一気に拡散しました(Consequence.net、Time)。
しかし、スターバックスはすぐに**「訴訟には関与しておらず、資金提供もしていない」**と公式声明を発表しています。
つまり、法的にも経営的にもモンサントとの直接的な関係は確認されていません。
「悪魔のコーヒー」と呼ばれる理由は陰謀論にあり?
ネット上でスターバックスが「悪魔のコーヒー」と呼ばれるのは、主に陰謀論的な文脈での話です。
たとえば、「スターバックスの人魚ロゴが“ヨハネの黙示録の大淫婦バビロン”を象徴している」といった説や、「イルミナティのシンボルである」といった投稿も見られます(daiwaryu1121.com、Instagram投稿)。
ただし、これらは都市伝説やスピリチュアル系の解釈に過ぎず、科学的根拠は一切ありません。
実際にロゴのデザインは、北欧神話に登場する「セイレーン(人魚)」をモチーフにしており、「航海の安全と魅惑」を表現したものとされています。
一方で、「悪魔のコーヒー」という言葉が使われるもう一つの理由は、スターバックスの飲料に含まれる糖分やカフェイン量が非常に多いことです。
健康志向が高まる中で、「砂糖過多=体に悪い」という意味での“悪魔”と呼ぶ人もいます。
モンサントとはどんな企業?なぜ批判されるのか
モンサント社は、農業用の**遺伝子組み換え種子や除草剤「ラウンドアップ」**を製造してきたことで知られています。
その一方で、環境への影響や健康被害などの問題から、世界中で批判の的になってきました(The Ecologist)。
項目
内容
主な製品
遺伝子組み換え種子、除草剤「ラウンドアップ」
主な批判点
健康被害、土壌汚染、生物多様性の破壊
関連企業
バイエル(2018年にモンサントを買収)
一部では「スターバックスがモンサント製の農業資材を使っている」という噂もありますが、公式な証拠や企業発表は存在しません。
また、スターバックスのコーヒー豆は世界各地の農家から調達されており、モンサントとの直接的な経営関係は確認されていません(Starbucks公式サイト)。
まとめ:スターバックスとモンサントの関係は「間接的な誤解」が広がっただけ
これまでの情報を整理すると、スターバックスとモンサントの関係は次のようにまとめられます👇
「悪魔のコーヒー」という呼称は、陰謀論や健康志向の警鐘としての表現 2014年のGMO表示訴訟をめぐる混乱で、スターバックスがモンサントと関係しているように誤解された スターバックス自身は訴訟にも関与せず、公式に否定している モンサントは批判の多い企業だが、両社に経営的・資本的なつながりはない
つまり、「スターバックス=モンサントの仲間」という噂は、ネット上の誤解や陰謀論的な拡大解釈によって広がったものと言えます。
信頼できる情報源をもとに、自分で事実を確かめることが大切ですね☕✨
参考・引用文献
スターバックスコーヒーは悪魔崇拝のイルミナティ、DS 悪魔👿のコーヒー屋には僕は行かない Neil Young calls for Starbucks boycott Starbucks Denies GMO Lawsuit Involvement Boycott Starbucks! Here’s five strong reasons why Starbucks公式サイト|コーヒー豆 Neil Young Boycotts Starbucks