北米市場でのシェアと現在の立ち位置
かどや製油は、ごま油の輸出において日本を代表する企業として、アメリカを中心とした北米市場に長年展開してきました。
実はこの北米市場、現在ではかどや製油にとって最大の海外輸出先になっているんです。
特に注目すべきは、アメリカ国内での日本製ごま油のシェアが65%に達しているという点。
これは、日本国内でのシェア(44~50%)を上回っており、海外市場でのブランド力の強さがうかがえます。
さらに、アジア系の家庭での使用が中心だったかどやのごま油ですが、最近では非アジア系の消費者にも人気が拡大中。
ヘルシー志向の高まりと共に、「健康に良いオイル」としてごま油の魅力が再評価されていることが要因のひとつと考えられています。
2025年に向けた成長戦略と現地法人設立計画
かどや製油は、北米市場での成長をさらに加速するため、2025年度中を目標に米国内に現地法人「米国かどや製油(仮)」を設立する方向で準備を進めています。
この動きは、単なる売上アップだけでなく、ブランドのローカライズと現地顧客への密着強化を図るための大きな一歩となります。
北川淳一社長も、「世界中の食卓に
KADOYAのごま油を届けたい」と語っており、グローバルブランドとしての確立を目指しています。
このように、現地法人設立は、北米市場だけでなく、将来的な世界展開の布石とも言える動きなんです。
アメリカ市場に合わせた商品開発とレシピ提案
アメリカの消費者に受け入れられるためには、味や香りの好みに合わせたローカライズも必要です。
そこでかどや製油では、従来のアジア系向けの「香ばしいごま油」に加えて、香りを抑えたマイルドなタイプの商品も開発中!
これは、アメリカの食卓にあるバーベキューやハンバーガー、フレンチやイタリアンなど、西洋料理との相性を意識した展開です。
また、以下のような取り組みも進行中です:
現地スーパーでのごま油試食イベントの開催 料理学校とのレシピ開発コラボレーション SNSを活用したレシピ動画のプロモーション
こういった施策を通して、ごま油=中華や和食専用というイメージを打ち破ることを狙っています。
販路拡大と認知向上の取り組み
販路拡大についても、かどや製油は積極的に取り組んでいます。
現在では、大手スーパーマーケットでの取り扱いが拡大しており、食用油の“メインストリーム市場”に食い込む戦略を展開中。
特に注目されているのが、
小容量タイプのごま油の導入 「調味料」としての位置付けを広げるためのPRキャンペーン 健康志向を背景とした使用シーンの拡大
これらによって、アメリカの一般家庭におけるごま油の定着を目指しています。
認証取得と競争優位性の確立
さらに、コーシャ認証やハラール認証を取得することで、多様な文化背景を持つ消費者にも対応。
この多国籍対応の姿勢が、アメリカという多民族国家での市場展開に非常にマッチしているんです。
しかも、アメリカには大手の現地ごま油メーカーが少ないため、かどや製油は品質と信頼性で差別化を実現。
このように、ブランドの認知度だけでなく、実際の競争力においても圧倒的な強さを持っています。
円安と業績好調の背景
原材料費の高騰などで経営が苦しくなる企業が多い中、かどや製油は違います。
実は、円安を追い風にして輸出価格の適正化を実施することで、営業利益ベースで増収増益を達成しているんです。
北米市場での売上が順調に推移していることも、業績を支える大きな要因となっています。
まとめ:かどや製油が北米市場で成功している理由とは?
アメリカでの日本製ごま油シェアは65%! 非アジア系消費者向け商品やレシピ提案で市場拡大中! 現地法人設立やローカライズ戦略でブランド強化へ! 販路拡大と認知向上キャンペーンも積極展開! 多文化対応の認証取得でさらなる信頼性を確保!
これらの取り組みによって、かどや製油はごま油の世界的リーディングカンパニーとしての地位を着実に築いています。
今後、アメリカのどの家庭でも「KADOYAごま油」が当たり前に使われる日が来るかもしれませんね!