アメリカザリガニが日本に初上陸した日はいつ？起源と拡散の歴史を解説

1927年5月12日 ― アメリカザリガニが日本に初めてやって来た日

「アメリカザリガニ（学名：Procambarus clarkii）が日本に持ち込まれたのはいつか？」という問いに対する答えは、1927年（昭和2年）5月12日です。この日は、日本におけるアメリカザリガニの歴史の出発点であり、後に「ザリガニの日」とも呼ばれるようになりました。

最初の上陸地は神奈川県鎌倉市大船 ― 輸入の目的はウシガエルの餌

アメリカザリガニの日本上陸には、明確な理由がありました。神奈川県鎌倉市大船（当時の鎌倉郡大船町）に存在したウシガエルの養殖場が、ウシガエルの餌としてアメリカ・ニューオーリンズからアメリカザリガニを輸入したのが始まりです。

最初に輸入された個体数は約100匹。しかし長い輸送の過程で多くが死に、実際に日本に到着したのはわずか20～27匹とされています。

養殖場から逃げ出したザリガニが全国に拡散

輸入されたアメリカザリガニは、やがて養殖場から逃げ出し、周辺の河川や水田で繁殖を開始。その繁殖力の強さから関東地方を中心に急速に分布域を広げ、現在では北海道から沖縄に至るまで、日本全国に生息しています。

アメリカザリガニの生態系への影響と今後の課題

アメリカザリガニは外来種であり、日本固有の水生生物に悪影響を及ぼすこともあるため、環境省などの機関ではその影響を注視しています。今後は、アメリカザリガニの生態系への影響や、在来種との共存の道を探ることが求められます。

まとめ｜アメリカザリガニの日本上陸は1927年5月12日、鎌倉市大船が出発点

アメリカザリガニが日本にやって来たのは、1927年5月12日。ウシガエルの養殖用の餌として神奈川県鎌倉市大船に輸入されたことが、日本におけるアメリカザリガニの拡散のきっかけとなりました。今日では全国で見られるこのザリガニの歴史は、実はわずか数十匹から始まったのです。