2024年産米の相対取引価格(6月)|高止まりの価格水準が継続中
2024年6月における玄米60kgあたりの相対取引価格の全国平均は27,613円となりました。
これは、前月から36円の下落となっていますが、それでも依然として高値圏にある状態が続いています。
◆ 相対取引価格の推移(直近3カ月)
月
価格(60kgあたり)
前月比
備考
2024年4月
27,550円
–
上昇トレンド開始
2024年5月
27,649円
+99円
4カ月連続上昇
2024年6月
27,613円
-36円
高止まり水準継続
こうした価格推移を見ると、一時的な調整はあるものの全体的に米価は高水準を維持していることが分かります。
特に、生産者や流通業者の間では「安定した価格形成が続いている」という評価も多く、価格の乱高下が起きにくい堅調な市況が伺えます。
2024年産水稲の作付けと収穫予想|面積・収量ともに前年超えの見通し!
2024年産の主食用米の作付面積は135万9,000ヘクタールと発表されました。
これは前年よりも1万5,000ヘクタールの増加です。
加えて、農林水産省の最新データによると、予想される主食用米の収穫量は679万2,000トン。
こちらも前年から18万2,000トンの増加が見込まれています!
◆ 作付面積と収穫予想の比較(前年比)
項目
2023年
2024年(予想)
増減
作付面積
134.4万ha
135.9万ha
+1.5万ha
収穫量
約661万t
約679万t
+18万t
このように、作付面積・収穫量ともに増加傾向となっており、農業現場でも「増産ムード」が広がっているのが特徴です。
これは、米の価格が高止まりしていることによって、生産者のモチベーションが高まっていることが要因のひとつと考えられます。
また、全国の作況指数は「102」(9月時点)とされ、「平年並み以上」との発表がありました。
天候にも恵まれた地域が多く、総じて順調な生育状況が伺えます。
地域別の作柄予想|北海道・東北・沖縄が好調!
さらに、地域別に見てみると、以下のような傾向が見られます。
◆ 作況指数(地域別)
地域
作況指数
評価
北海道
103
好調
東北
103
好調
沖縄
103
好調
北陸
99
やや低め
東海
99
やや低め
特に、北海道や東北、沖縄では「作柄良好」とされる103の指数を記録。
一方で、北陸や東海の一部地域では99とやや低めの傾向も見られますが、全体としては安定した作柄が期待されています。
気象条件や品種特性の影響も大きいため、今後の天候次第で収量がさらに上下する可能性もある点には注意が必要ですね。
飼料用米の減少と価格高騰の背景
一方、飼料用米の作付面積は9.9万haとなっており、前年から3.5万haの減少となりました。
これは、主に主食用米の価格上昇が影響していると考えられています。
収益性を重視する農家が主食用米の栽培に回帰している傾向があり、今後もこの流れは続く可能性が高いです。
また、需要と供給のバランスが今後の米価にどのような影響を与えるかも注目ポイントです。
【まとめ】2024年産米の価格・作付け・収穫の最新動向とは?
6月の相対取引価格は玄米60kgあたり27,613円で、前月比でやや下落したものの、依然として高値水準。 主食用米の作付け面積は135.9万ha、予想収穫量は679万2,000トンで、いずれも前年を上回る見通し。 全国作況指数は102とされ、「平年並み以上」の好成績。 北海道・東北・沖縄の作柄は非常に良好(作況指数103)。 飼料用米の作付面積は9.9万haと減少傾向にあり、価格の高さが作付け判断に影響。