日本脂質栄養学会が発表した「長寿のためのコレステロールガイドライン」とは
2010年に日本脂質栄養学会が発表した「長寿を目指したコレステロールガイドライン」は、従来の常識を覆すような内容で注目を集めました。
このガイドラインの主張は非常にシンプルかつ衝撃的で、「総コレステロールやLDL(悪玉)コレステロールの値が高い人ほど、むしろ長生きしている」というものです。
実際に日本国内の疫学データをもとに、コレステロール値が高い群のほうが総死亡率が低い傾向があると報告されています。
つまり、これまで一般的に言われてきた「コレステロールは低いほうが健康に良い」という考え方に真っ向から異を唱えているのです。
ガイドラインが示す3つの重要ポイント
日本脂質栄養学会のガイドラインでは、以下のような提言がされています。
🔍要点まとめ:
- コレステロール摂取量を増やしても、血清コレステロール値は長期的に上がらない
- 動物性脂肪やコレステロールを控える栄養指導は推奨しない
- 高リノール酸植物油(例:サラダ油など)の摂取増加は、心疾患・癌リスクを高める可能性がある
特に注目すべきは、植物性油脂の過剰摂取についての警鐘です。
現代人の食生活では、マーガリンやサラダ油などのリノール酸系植物油が多く使われており、健康に良いとされてきました。
しかし、このガイドラインでは「それがむしろ心筋梗塞や癌のリスクを高めているかもしれない」と警告しています。
他の医学会はどう反応している?日本医師会などの反論
日本脂質栄養学会の主張に対して、他の主要医学会は非常に厳しい態度をとっています。
📢反対の立場を取る学会
- 日本医師会
- 日本動脈硬化学会
- 日本医学会
これらの団体は、「このガイドラインには科学的根拠が乏しい」とし、以下のような理由から強く反論しています。
🚫反論の主な理由:
- 世界中で「高コレステロール=心血管疾患リスク上昇」は医学的に証明されている
- 「コレステロール値が高いほうが長生き」という言い回しは誤解を招く
- 実際には動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞のリスクを上げるため、注意が必要
つまり、現時点での医学的コンセンサスとしては、やはり高すぎるコレステロール値はリスクと考えられているのです。
現在の医療現場での扱いとまとめ【結論】
日本脂質栄養学会が示した「コレステロールと長寿の関係」についての新たな視点は、確かに一部の研究に基づいてはいますが、医療現場や主要医学会では広く受け入れられているとは言えません。
現在の医療現場では、以下のような方針が主流です。
🏥現場でのポイント:
- LDLコレステロールは適切に管理することが推奨されている
- 動脈硬化リスクがある場合は、食事・運動・薬物療法を組み合わせる
- 一部の「脂質異常症」は生活習慣改善だけでは治らないケースもある
📌まとめ:コレステロールと健康寿命の本当の関係を見極めよう
比較項目 | 日本脂質栄養学会の主張 | 他の学会の見解 |
---|---|---|
コレステロール値が高い人 | 長生きの傾向がある | 心疾患・脳疾患のリスクあり |
食事指導 | 動物性脂肪を減らさなくてよい | 飽和脂肪酸は控えるべき |
植物油 | 摂りすぎ注意 | 適量であればOK |
このように、コレステロールに関する情報は学会によって見解が大きく異なります。
だからこそ、ネットの情報を鵜呑みにせず、自分の体調や生活習慣、かかりつけ医のアドバイスを元に判断していくことがとても大切です。
引用 【警告】飲むと確実にガンになる薬。医者が絶対に言わないあの薬の正体…今すぐ捨ててください